結婚を前提としてお付き合いしたい○○たち
大学生のころの私の口癖のひとつに「○○と結婚を前提としてお付き合いしたい」というものがあった。
○○に入るのは人物名ではない。
その時その時にハマっていた食べ物である。
春であれば「練乳がけ苺と結婚を前提としてお付き合いしたい」と言っていたし
夏は「茄子と結婚を前提として(以下略)」と言っていた。
秋は「モンブランケーキと結婚を(以下略)」と言っていたし、
冬は「焼き芋(以下略)」と言っていた。
年がら年中何かしらの食べ物にプロポーズしていたのだ。
周囲の友人は、「勝手に結婚してろよ」と苦笑いをしつつ、苺や焼き芋の差し入れをしてくれたのだった。
恐ろしいことに、大学を卒業してからもう10年以上経つが、未だに上記の中で嫌いになったものがない。
苺も茄子もモンブランも芋も、年を重ねるごとに好きになっていくのだった。
時が経つにつれ、愛が冷めるどころか深まっていく。
これが私の理想の結婚である。